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第22話    嬉し恥ずかし、参観日②

第22話    嬉し恥ずかし、参観日①

第22話 し恥ずかし、参観日②



授業参観、当日。

クラスの名もない女子達が、あれは誰のお父さん、お母さんと
お互いの親の品定めをしている最中、トウジ達も
同じようにお互いの親を見比べたりしていた。



「うはは!ケンスケ、おまえのオカン、えろうごっついな。
一瞬、セキトリかとおもたわ!」


「俺の方こそ知らなかったよ。
まさかおまえが、クローン人間だったなんて。」


「じゃかあしいわい!オトンと瓜二つで何が悪い!」

以前の話から、トウジの家庭事情もかなり複雑な様子をみせたが、
こちらの世界ではそれなりに円満の様子。



「ねえ、アスカ?」


「…なによ」


「アンタのご両親、来てないの?」


「来るわけないわよ。二人とも、仕事の虫なんだから。
それで、アンタの方は?」



「似たようなもの」


「そう…だからって、
淋しくなんかないんだからね!」



「見栄ばっかり張って」


 

原作をご存知の方には語るまでもないが、アスカの家庭事情は
親が生きていればいいってもんでもないので
この扱いは已むを得ないだろう。




綾波レイに至ってはどうしようもないだろう。
似たようなものって、どういうものの事なのだろうか…



「父さん、来てくれるかな…」

その一方、シンジは父が来てくれるのか、気が気じゃない様子だった。
強がってはみたものの、やはり本心では父に来てほしい。


「あら、あれ…」


「シンジ君のおとうさんじゃない?」


「え?まさか、あの堅物で有名な碇所長が…・!?」


「来とるでホンマに、なぁセンセ!」


「え?」

(ケンスケを除く)友達たちの声に、驚いて振り向くシンジ。そこには…






「父さん…やっぱり、来てくれたんだ!」

満面の笑みを浮かべるシンジは、まだまだ甘えたい盛りの中学生。
対するゲンドウは、こういうところは苦手なのだが、と
居心地悪そうに落ち着かない様子。



「大丈夫だよ。父さんは、そこに立って
見ててくれるだけでいいんだから」



「うむ…そうか。
それにしても、暑い…」


「そらそうやろうなあ。
あんなにギッチリ、背広着こんでからに」

トウジの呆れたような発言もなんのその、
来てくれたというだけで大満足のシンジ。
本当に父さんが来てくれたんだ!と本当に嬉しそうに喜んでいる。

今日び、中学生どころか小学生でも親の参観を煙たがるような可愛げのない
ガキ子様も多いというのに、シンジの喜びようはとてもピュアだ。


「はいは~い。今日も楽しいお勉強を、始めるわよーん。
そこ!イヤそうにしない!」


と嫌そうな顔のトウジに釘をさし、早速授業が開始される。
ミサトの担当教科は、どうやら歴史。今回については日本史にあたる様だ。
前回の復習、と質問から始めるミサト。


「初めて征夷大将軍として幕府を開き、以後の武家政権の土台を作ったのは、何氏?」


「(シンジ、トクガワだ、トクガワー。
ほら、手をあげて。)」


「コホン…参観されている父母の方は、お静かに」


うぐっ

またしても年下の女性(元部下)に怒られる碇ゲンドウ。
碇ゲンドウ萌え炸裂だ。


「それから、シンジ君のお父さん、
その答えは間違ってます。源氏です」



あがっ


その上間違いまで指摘される碇ゲンドウ。
周囲の大爆笑の最中、


「叔父様ったら…」

綾波さんは本当にゲンドウに萌えていた。碇ゲンドウ萌え



「親子揃って、大バカ者ね」

アスカは容赦なかった。碇ゲンドウ萎え。


「…はい、じゃあ気を取り直して、次の問題」

「源氏が開いた鎌倉幕府ですが、3代将軍実朝が暗殺され、家系が途絶えてから
実権は何氏に移ったでしょう?」



「はい!」

「執権の、北条氏です」


その問題に、張り切って手を上げるシンジ。
先ほど父がヘンな声を上げて赤っ恥をかいた後だが、意外と冷静だ。
むしろ父の失態を取り返そうと頑張るシンジは驚くほどに父親想い。


「はい、正解!『執権の』まで言えるとは、
シンジ君、なかなか勉強してるわね」



でかしたぞ、シンジ!






「でかしたぞ、シンジ!」






「でかしたぞ、シンジ!」

碇ゲンドウ-----暴走

こ、こりゃ反則だよー!

こんな濃い顔芸を披露されては、もはやテクストの出番などあろうはずもない。
全話通して、もっとも碇ゲンドウがクローズアップされた第23話で
碇ゲンドウは完全な萌えキャラに変わってしまった。

ヽ(`Д´)ノなんなんだ、このキモ可愛いオヤジは!反則だって!


「…では次。鎌倉幕府が、それぞれの国を統治する
役職として定めたのは、なんと言いますか?」



「うむ…たしか藩主だ、シンジ。
そうに違いない!


「シンジ君のお父さん、あまり騒いで授業の妨げになるようなら、
廊下に立ってもらいます



「す、すみません、つい…」


「しかも、また間違ってるし…」

皆の爆笑を買い、シンジが真っ赤になって恥ずかしがる中、




ミサトはとてもいい表情でドン引きしていた。



「こういう人と、ひとつ屋根の下に住むのね。
今日は、勉強になったわ…すごく」



「こんな親なら、来ない方がマシだったわね。」


「きみのお父さん、ずいぶん面白いね」


「そ、そんなことないよ。きょうはちょっとアガッてるんだよ、きっと。
いつもは、真剣に仕事に打ち込んでるから…」



「そう、その姿が、ステキ」

相変わらず、綾波さんはゲンドウ萌えだった。

でも、会社では部下にハンコ押すだけとか言われてると思うと切ないなぁーー…






「お忙しいなか、わざわざ足止めしてすみません。
…ですが、シンジ君のお父さんとは、一度しっかり
話し合っておいた方がいいかと思いまして」


授業は普段どおり(?)にこなしたミサトだったが、
まだこの世界の疑問符が解けている訳でない。
平和な日常に流されつつも、ミサトは頭の中のひっかかりを
解決する時期を常に模索していた。

碇ゲンドウとの対話は、その中でも重要な部分を占め


「はっ!シンジが何か、問題行動を!?
もしや万引きとか、恐喝とか、買い食いとか…
いや、シンジに限って、そんなことは…

少なくとも買い食いは問題ないだろうと思うが、
話したい事はそれじゃない。
親馬鹿モードを引きずったままのゲンドウに苦い顔をしつつ、
私が話したいのは、あなたのことです、と核心に迫るミサト。



「一体…なんでしょうか」


「日本でも有数の研究施設、人工進化研究所の所長でもあるあなたが、
極めて多忙であることは、承知しています」

「また、同じ研究所で働いている、あなたの奥様…
シンジ君のお母様が、海外に赴任していることも」



「ええ。…それが、なにか?」

ここでミサトが一気に核心に、迫る。
自分が、シンジを預かっているのは、あくまでも善意。
他人であるミサトがシンジを預かっているという違和感から、
今の世界の矛盾を洗い出そうと


「昔から『子は親の背を見て育つ』といいます。
まして男の子なら、父親の存在は、特に重要になってくるんですよ!」

「無理して家に帰るくらい、してあげたっていいじゃないですか?」



違ったぁー!只の親への説教だったー!
も、もうわずかな期待で、つい元の流れに戻る事を期待しながら
テクスト書いてたけど、もうミサトも完全にこの世界の住人になってしまった。

父親なら、もっと威厳を見せてくださいと
マジ説教をするミサト。


「ともかく、昔から叱ったり、上からモノを言ったりするのが苦手でして…」

ヽ(`Д´)ノそれ一番得意だったじゃん!!

この後も、ミサトにオドオドしないでください、と説教されるも
これも性格でして…とゴニョゴニョとするゲンドウ。
最後はウダウダ言ってんじゃないわよ!と半ギレされた。


「こうなったら、今日は徹夜してでも、
あなたの性根を叩き直してあげます!
立派な父親になれるようにね」



勘弁してください!


学校が閉まっても、居酒屋で説教を続ける!と気合充分のミサト。
もはや今日のゲンドウの説教部屋行きは逃れる事は出来そうに無いようだった。

だいぶ先生ぶりが板についてきましたね…・とぽつり、呟くゲンドウ。
え、と一瞬素に戻るミサトだが、深い意味はないと流される。

違和感の種はそのまま見過ごされる。
そしてゲンドウへの説教は、これからが本番の様だった。

◆今回の、当ゲームお奨めポイント◆




第23話    目指せ優勝!合唱コンクール
by 1601109 | 2007-08-29 00:00 | シンジ育成プレイ記


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